【母親の努力の結晶】

四年生の次男が、遠足で高尾山に行くことになった。

2、3日前から、お弁当をキャラ弁にしてほしい…と駄々をこねる。
軽くかわし、作らないつもりだったが、前日にもひつこく言われる。

次男 『友達みんな、キャラ弁なんだよ!絶対、絶対作って!』
母 『みんな、キャラ弁じゃないし…汗』
次男 『ポケモンのキャラで、ビッパがいい!』
母 『何ソレ?知らないキャラだし…ピカチュウなら分かるけど?!』
次男 『いや、絶対ビッパがいい!!』

ひとまずビッパをググってみる。
コヤツか、ビッパってのは…。

激ムズなら『無理、無理…!』で押し通すけど…。
息子だけキャラ弁じゃなく、悲しい思いにさせるのも可哀想かも…と思い始める。
次男の勢いにも負け、キャラ弁修行をスタートすることにした。

しかし、朝イチに起きれるかが分からない。
だから、夜のウチに作ってしまおう。
衛生面は良くないかもしれないが、ソコはしょうがない。

平面の卵焼きを作るだけでも、難しいな…。
なんかガタガタしてるけど、まーいっかー♪
時間かかるし、食料をベタベタコネコネ触るのは嫌だな。
何はともあれ、ひとまず、それらしく完成したので、終了〜♪

遠足から帰って来た息子に、『お弁当、どうだった?』と聞くと、とても喜んでいた。

母 『友達は、みんなキャラ弁だったの?』と聞くと、
次男 『お昼を食べた6人のグループでは、僕だけだった』
母 『そーなの?!じゃーキャラ弁にする必要なかったじゃん…』

その後、次男が高尾山の遠足の作文を書く宿題を持ち帰ってきた。
母親の努力の結晶であるキャラ弁について、何て書いてあるんだろう。
胸を弾ませ読み進めると、キャラ弁の喜びの感想が載っていないではないか…!!

母 『なんで、キャラ弁の事が書いてないの?』
次男 『…あっ、忘れた』
母 『えーー!!それ重要でしょ?!じゃー、お母さんか今から言うから書き足して!』
母 『お、母、さ、ん、が、点、キャ、ラ、弁、を、作っ、て、く、れ、ま、し、た、丸、と、て、も、う、れ、し、かっ、た、で、す、丸』

母親の努力の結晶を、自分で残す形になった…w

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