【山伏修行体験】〜前編〜

修行っぽいのきた〜!

東京の奥多摩にある『塩船観音寺』。
ここで夫と2人、一日駆け込み修行体験をした。

内容は、端的に言うと『山登り修行』。
奥多摩だと、高尾山の次くらいに初心者の山と言われている。
とは言え、修行体験と言うくらいなので、どんな事が待ち受けているのか。

滝行で身を清めてから、入山するのか…?!
上半身を縄で縛り、崖から上半身を突き出す修行とか…?!
想像すると、ワクワクとドキドキが止まらない…。

修行日当日、8時半に塩船観音寺に到着した。
出発前に、ご本尊の千手観音様に今日1日の無事を祈る。
仏像は、見事な色彩の千手観音様であった。

早速、山伏に誘導され、タクシーへ乗り込む。

15分程タクシーに乗り、山登りのスタート地点に向かう。
車内では、見知らぬ女修行者2名と山伏1名と同乗する。
軽く自己紹介し、参加した経緯などを話す。

山伏に目をやると、ホラ貝を持ってきているではないか…。
私『ホラ貝持ってきているんですね!なんのためですか?飾りですか?』
女修行者①『…飾り!』w
私『もしかして、ホラ貝の形をした水筒とか?』
女修行者②『…水筒?!』w
一気に場の空気が、和やかになった。

さて、仲良くなった頃にスタート地点に到着。
修行の内容が明らかにされる。

ふぅー、ひとまずガチ修行で死にそうなのが無くて安心。
あとは、山登りがどんだけ険しいかだな…。
簡単な説明を受け終わり、山伏修行がスタートした!

高水山の入り口の鳥居に到着。
ここで第一回のお経を皆であげる。
無事、山頂まで登り、下山できる事を祈る。

『般若心経』のお経は暗記で唱えられるが、それ以外のお経や真言が難しい。
舌が絡まるか、舌を噛みそうになる真言ばかりだ。(きゃりーぱみゅぱみゅ級)
初回のお経は、周りの声を聞きつつ、見よう見真似で終わる。

山登り、最初からハードな道が続く。
根っこを登ったり、道の横がすぐ崖とか、気が抜けない。

修行者9人(女3人・男6人)山伏3人。スタッフ1名、合計13名。
山登りに自信が無い人から順に並ぶ。
私は3番目に並び、夫は4番目に並んだ。

山伏修行の『掛け念仏』と言う修行が始まった。
『さーんげさんげ(懺悔懺悔)、ろっこん、しょうじょう(六根清浄)』
この合言葉を順番に、皆で大合唱していくのだ。

延々と続く山道。一心不乱に声を出し、身体を前に進める。
そうすることで、身も心も知らず知らずのうちに、掛け念仏と同化していく。
一種のトランス状態になり、疲れも忘れ、山のご神体と一体化する。
そのような効果があると感じた。

山頂の途中にある『常福院不動堂』に到着。
2回目のお経をあげ、お不動様にご挨拶。
トイレ休憩中、山伏の方々と記念撮影をさせていただいた。

この時、面白い光景を目のあたりにする。
山伏の方がトイレに行く際、頭の上の黒いお椀みたいな帽子を外していく。
用を済まし、帰って来られ、再度頭にお椀を付ける際の手際に目を丸くさせられた。
山伏の方は、携帯の画面を鏡にし、頭の上のお椀の具合を鏡で確認しているのだ。
その姿はまるで、若い女子が携帯画面で、髪型を気にしている風景と同じだった。
失礼ながら、『…かわいい♡』と思ってしまった。
山伏は、お椀の位置と向きを手際よく携帯で確認し、出発の号令をかけた。

出発の際に、ホラ貝を吹く。
『ブォ、ブォ、ブォーーーー♪』
日差しが眩しく暑い中、壮大な山の中でこだまする。
私たちは山頂に向かい、新たな気持ちで、また一歩踏み出す。

『ホラ貝は飾りではなく、ちゃんと使うのね…』と心の中で思いながら…w

   〜後半に続く〜

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