三峰神社までは、最寄りの三峰口駅からバスで1時間。
GWのど真ん中で、人がわんさか…。
バス停前に大行列ができ、一台のバスには乗り切らないであろう人数が並んでいる。
乗れるかどうか不安だが、1時間に1本しかバスがないため、これに乗れないと困る。
ついにバスが到着。
係員に誘導され、大行列が見事にバスに詰め込められた。
…が、詰め込み過ぎ。
このご時世、密を避けろと言われている中、密過ぎて、
前のおじさんのうなじから3cmしか距離がない。
立ちっぱなしのまま、バスは出発。
掴まる場所もままならない。これで1時間は辛い。
しかし、もっと辛い出来事が待ち受けていた。
いろは坂並みのウネウネに耐えること1時間。
急にバスが止まった。
渋滞のようだ。運転手からアナウンスが流れる。
『お客様にご案内です。ここから三峰神社の駐車場まで渋滞しております。距離は2.3kmあります。このままバスで渋滞を待ちながら行くと2時間はかかります。また、こちらでバスを下車していただき、歩く場合、約45分かかります。お降りの方は、お申し付けください』
車内にドヨメキが走る…。
『エッ…(汗)マジで…?!マジか…。』
迷うようで、迷えない選択肢。
2時間もバスにいられない…。
結局、バスに乗っている全員が降り、歩き始める。
山岳修行をすると思っていないため、お客さんの中には、パンプスなど山歩きに適さない靴を履いていらっしゃる方がチラホラ…。
修行度増しますね…。
渋滞している車を横目に、ひたすら歩く。
そのうち、1時間前に出発したであろうバスも追い越す。
そのバスも、お客さんは誰も乗っていない。
暑い中、急勾配な山登りは続く。
主人は汗だくで、はぁーはぁー、言いながら重い足どり。
私は意外にも、軽やかな足どりで、山登りを楽しんでいた。
給食のお姉さんの仕事で、体力がついていることを実感。
40分経った頃に、やっと三峰神社の駐車場が見えて来た!
これだけ頑張って山登りしてくると、達成感が半端ない。
予期せぬ修行は、不意にやってくる…。
まるで、三峯神社の神様に試されているようだ。
『己の覚悟を見せてみろ!』
無事到着し、鳥居をくぐると、天界への境界線を強く感じる。
空気感がイッキに違うのだ。
冷たさ、静けさの中に、神秘的な重厚感がある。
罪・穢れが払われるような、清々しい空気。
森林・神木のパワー、マイナスイオンが体に染み渡る。
厳かな気持ちで、本殿に向かう。
とうとう、念願の三峯神社に到着。
色鮮やかな色彩が目に飛び込んでくる。
神の光が、燦々と降り注いでいた。