〜終息編〜
【コロナ9日目】
長女17歳とお義父様81歳の陽性が発覚した。
お義父様は緊急搬送され、病院で療養。
長女は、1階の自分の部屋から、ロフトに場所をうつし、療養に入る。
1階の陰性組は、お義母様と長男の2人になってしまった。
【コロナ12日目】
お義母様が喉が痛いとおっしゃっている。
私『あー…、コロナですかね。検査した方が良いですね』
さっそく検査するが、簡易検査では陰性。
念のため、病院でPCR検査までしても、陰性。
この期に及んで、普通の風邪?!
ややこしい…が、良かったのか…。
私は自宅療養期間は終了したが、この普通の風邪にかかりたくないな、と思う。
この普通の風邪で、皆2周目するのも泣ける…。
皆、精神的にも体力的にも、コロナ騒動にやられているようだ。
コロナでの外出禁止、自宅療養にも嫌気がさし始めた。
【コロナ15日目】
終始陰性を保っている長男11歳。
夏に1人だけコロナになったので、免疫力があるらしい。
1番可哀想なのは、ずーーっと、濃厚接触者の枠から出れないこと。
特にウチの場合は、時間差で皆がコロナったので、2週間以上濃厚接触者のまま。
エンドレス濃厚接触者である。
【コロナ20日目】
お義父様が病院を退院される日。
10日間の療養をされ、無事回復された。
大事に至らなくて、本当に本当に良かった。
これで、皆、隔離期間も終了した。
長かったコロナ騒動は、とうとう終わりを迎えた。
精神的にも体力的にも、たくさんの打撃と傷跡を残した。
目に見えないウィルスに怯え、体も心もむしばまれた。
今までの普通の日常から一変して、『非日常』を日常で送った感じだ。
『非日常』では、いつも出来ていた事が出来ず、イライラしながらも、手法を変えたりした。
1番大変だったのは、自分も高熱が出てる中、家事•育児をこなしながら、療養する事だった。
特に4歳の子供を隔離しようとする事は、困難を極めた。
1番良かった事は、家族8人が一丸となり、コロナ終息に向け、絆が強くなった。
感染拡大を最小限に抑える事を目標に、皆で話し合い協力出来た。
お義母様の『長期的スパンで考え、コロナを乗り切りましょう!』と、よいしょよいしょで声をかけてくださった事は、沈んだ私の心の励みになった。
お義母様には感謝している。役割分担を引き受けてくださり、いつもより多い人数分の食事の用意から、子供達の面倒をみてくださった。
最後に、コロナが終わってからの学びについて3つ。
1つめは、健康体である事が幸せだと感じた。
『元気があれば、何でも出来る!』と唱えてた方は、何かを悟っていたんだと思う。
2つめは、ありきありな日常生活が送れる事って、幸せな事なんだと感じた。
それは、ありきたりな日常生活が送れなくなった時に分かった。
そして、ありきたりな日常生活を送れるのは、それを支えてくださっているたくさんの人々、神々のお陰なんだと感謝の念を抱いた。
3つめは、自宅隔離から、娑婆の世界に戻ってきた時の刺激がストレートに入る事にビックリした。
ひとつひとつの出来事に意味や学び、気付きがある事に、気付く事が出来た。
とうとう私がコロナって、修行と悟りが進んだようだ。